ヨーコとヒロシの日食観測

テニアン金環日食 (2002年6月11日)


6月8日に成田を出て、サイパン島へ。短いサイパン観光の後、船でテニアン島へ。テニアンはB−29の巨大な基地があり、ここから広島、長崎に原爆が投下された島だ。戦争の遺跡がいまも残っている。今回のツアーは近畿ツーリストだが、K栄産業の企画だから天文関連は安心である。

前日10日の夜には、ホテル近くの浜辺で星空観望会を開いてくれた。太平洋の孤島と思っても、意外と水蒸気が多くてさほど星は多くない。南天にケンタウルス、南十字がきれいに見えた。さそり座が高い。夕食に近くのレストランで日本人に挨拶された。何と前にアフリカ日食に来ていた大阪の連中だった。

11日は観測場所をどうするか、ホテルの屋上にも行ったが、人が増えそうだし、あまり広くない。ホテルの前庭にあるヘリポートに決めた。しかし、雲が多く今回は曇るかも知れないと思った。金環食は沖縄以来の2回目だが、あの時のような感激?興奮?はサッパリ起こって来ない。部分食の間は雲を通して見ても形が判る。7:02第1接触、いよいよ金環食という少し前から厚い雲に覆われてしまった。それでも不思議にも8:11の第2接触、8:12第3接触、と肝心な時には雲なく観望できた。これもヨーコの運によるものか。

写真撮影は思うように出来なかったが十分観望できた。金環食の直前に韓国人や現地人やら日食を見に来た人が近くに集まってきて、せっかく人が少ないところに陣取ったのに集まって来られ嫌気がさした。今回心密かに少しは期待していたコロナだが、コロナは全く見えず、ベイリービーズも見えず、わずかに月縁で途切れ途切れの環を見ることができた。時間も短いし、やはり皆既に比べて随分見劣りした。9:32の第4接触まで待たずにヨーコと乾杯をして片付けに入る。すぐ日本に帰るため直ちチェックアウト。何とロビーでS田氏に出会った。もしかしたら来ているのではと思っていたが、M山さんの個人グループでの参加だった。カバンには日食情報センターのオリジナル日食ステッカーが貼られていて欲しくなった。この日の内に帰国。


第2接触前の部分食

金環食中のリング

第3接触後の部分食